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興國は初のインハイ届かず。MF宇田光史朗主将「シンプルに、技術のところを練習しないといけない」

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興國高MF宇田光史郎主将はチーム全体の技術力向上を求めた

[6.11 インターハイ大阪府予選準決勝 関西大北陽高 1-0 興國高]

 大阪のタレント軍団は、初のインターハイに手が届かなかった。MF宇田光史朗主将(3年)やCB西川楓人(3年)、10番MF宮原勇太(2年)らタレント揃う興國高は今季のプリンスリーグ関西1部で4勝1分の暫定2位。今大会は準々決勝で前回優勝校の阪南大高を2-1で下し、インターハイ出場まであと1勝としていた。

 代表決定戦の準決勝は立ち上がりに65mの超ロングシュートを決められて0-1。気を取り直し、ボールを支配しながら攻め続ける。個々の技術力の高さを活かしたパス交換や宮原らのドリブルで小さな局面を打開しながらゴールに迫っていた。

 アンカーを務める宇田は厳しいマークを受けながら、1タッチの縦パスや浮き球のスルーパス。「フリーになれない分、違うプレーは相手を見ながら出せた」という一方、「自分たちの課題である、『外した瞬間、刺す』、そこで一個テンポが遅れてしまったので、取り組んでいきたい」と指摘する。チーム全体で、DFのマークを外したあとの精度、速さを欠いてしまう部分があった。

 前後半とも決定的なシーンは作ったものの、その回数も不足。宇田は最後の局面で体を投げ出してボールをクリアする関西大北陽高の選手たちを讃える。そして、自分たちに目を向け、「後悔のない準備はしてきた。新たな歴史を作ろうとして何から何までやってきた。シンプルに技術のところを練習しないといけない」。技術は興國の生命線。今回はその力が足りなかった。

 今年は謙虚さと強さを持ち合わせたチーム。この悔しさは選手権、プリンスリーグで晴らす。宇田は「今年のチームは守り切れる、1-0でも勝てると(内野智章)監督も言ってくれている。でも、そこは点を取らないと勝てないスポーツなので、決定力を上げないといけない。守り切れるメンタルはあっても点を取れる技術がない。選手権取るために磨いて、頑張ります」と誓った。自身にはより高いバランス力や決定的な仕事ができる力を求めて、チームを勝たせる。

(取材・文 吉田太郎)
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