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[MOM4329]初芝橋本DF石丸晴大(3年)_前向きな声掛けと攻守で勝利に貢献。先輩たちとは果たせなかった全国大会へ

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初芝橋本高DF石丸晴大主将は前向きな声がけでチームを落ち着かせ、攻守でも勝利に貢献

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.11 インターハイ和歌山県予選決勝 初芝橋本高 2-0 和歌山南陵高 上富田スポーツセンター球技場]

 11日に行われた令和5年度全国高校総体(インターハイ)「翔び立て若き翼 北海道総体 2023」男子サッカー競技和歌山県予選の決勝戦において、2-0で勝利し、2年ぶりの優勝トロフィーを高々と掲げた初芝橋本高のDF石丸晴大(3年)。CBとして無失点にも貢献し、ロングパスの配球などで攻撃も活性化させた。

 また、キャプテンを務める石丸は、自身も「大事だと捉えている」という前向きな声掛けで、ピッチ内の選手たちを落ち着かせ、チームをよく統率できていた。阪中義博監督は「途中で集中が切れそうな雰囲気もあったが、そこで切らせてしまわず、最後までよくチームをまとめて戦ってくれた」と、キャプテンとしての役目をしっかり果たした石丸の活躍を讃えている。

 石丸は昨年からAチームのCBとして試合に出場しているが、昨年は一度も全国大会への出場がなく、「1年間ずっと悔しい思いばかりして、先輩にも迷惑をかけ続けた」と感じていたという。

 けれど、昨年のキャプテン・GK永野貴碩から「準決勝、決勝の前日に連絡をもらった。『去年は泣いてばかりだったから』と笑い話のようにしてくれ、『去年超えられなかった壁を超えろよ』と言ってもらった。そのおかげもあって」、先輩たちとは果たせなかった全国大会への切符を勝ち取った。

 試合終了を知らせるホイッスルのあとには、「全国大会での目標は高く持っているけれど、まずはそのスタートラインに立つことができた」安堵から、うずくまって涙を見せる姿あった。

 先輩たちと1年間苦杯を喫してきた悔しさと託してもらった思いは、無駄にしない。今年の「明るくにぎやかなチーム」(石丸)をさらに熱く、そして冷静に戦えるチームにし、全国の舞台に臨みたい。

(取材・文 前田カオリ)
●【特設】高校総体2023

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