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[MOM4337]桐光学園MF齋藤俊輔(3年)_相手にダメージ負わせた「スペシャル」な一撃

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桐光学園高MF齋藤俊輔(3年=横浜FMジュニアユース出身)は流れを傾けるゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.17 インターハイ神奈川県予選準決勝 相洋高 0-4 桐光学園高 等々力]

 元Jリーガーの鈴木勝大監督も「スペシャル」と認める一撃だった。1-0の後半11分、桐光学園高はMF齋藤俊輔(3年=横浜FMジュニアユース出身)が巧みな切り返しでDF2人を外して左足一閃。豪快な一撃をゴールネットに突き刺した。

 齋藤は「昨日からイメージしていて、1回ちょっと右へずらして、キックファイントで2人ずれたので、良かった。近かったので振り抜きました。結構良かったゴールだったので嬉しかったです」と会心の表情。Jクラブも関心を寄せるドリブラーが、求めるゴールを決め切った。

 この日、鈴木監督は齋藤のプレーについて“ギリギリ及第点”の評価。だが、「そうは言っても、2点目の齋藤のシュートのダメージは相手にとって大きかった」と認め、マン・オブ・ザ・マッチに推すほどのゴールだった。

 齋藤は1年時から期待されてきたドリブラー。スピードに乗ったドリブルは簡単には止まらない。加えて、「ここ2戦ゴールへの意識も結構強くなっている」。以前は突破、チャンスメークすることで納得していた部分もあったが、得点数が減少していたこともあって、仕留める部分も「自分が」という思いを強く意識している。

 この日の前半はSB、SHが2人がかりで守ってくる相洋高の好守と芝にやや苦戦したが、それでも抜け出しからGKの頭上を狙うシュートを放つなどゴールへの強い意識を表現していた。そして、「自分が救うという気持ちで最近やっています」というMFは後半に「スペシャル」な一撃。その後もスペースを突くドリブルでチャンスメークし、ゴールを脅かしていた。

 ただし、1得点では満足しない。「もっと点を取れるような選手になるので、アシストと得点を。自分がもっと輝けるようになりたい」。絶対的な自信を持つドリブルも固執せず、より味方を使うことで特長を引き出す考えだ。

 今大会終了後にはJクラブへの練習参加予定。高卒でプロ入りを勝ち取るチャンスだ。また、「インターハイで結果出せることは大事。きょうの後半みたいに結果を出せるようにインターハイでも頑張りたい」。格上相手でもやれる自信はある。この夏、ゴール、アシストで自分の可能性を切り開く。
 
(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2023

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