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[MOM4373]高川学園FW山中大樹(3年)_「僕は走るだけなので」。インハイから先発のFWが走って、ゴール、アシストも

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高川学園高FW山中大樹(3年=高川学園中出身)は走って1ゴール1アシスト

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.30 インハイ2回戦 高川学園高 4-0 札幌創成高 忠和公園多目的広場B]

「僕は走るだけなので。僕は下手くそなので、走ることでチームに貢献することを目指しているので、連続した守備だったり、相手にちょっとでも嫌なことをすることを意識していました」。高川学園高(山口)は今大会から先発起用されているFW山中大樹(3年=高川学園中出身)が、攻守両面で走り続けて3回戦進出に大きく貢献した。

 高川学園の背番号14は、序盤から相手選手への鋭いプレッシングを連発。「(監督の)江本先生にも練習から守備の距離だったり厳しく言われている。かなりそこを意識してプレーしていました」。そのFWは瞬間的なスピードを活かし、相手に触れるほどまで距離を詰めて圧力を掛け続けていた。

 その山中は守備面だけでなく、攻撃面でも札幌創成にとって嫌な存在になっていた。相手の背後を狙い続け、味方にスペースを供給。後半13分には右中間から抜け出し、MF宮城太郎(1年)のゴールをアシストをアシストした。

 GKをかわし、シュートを放つことも可能だったが、チームのゴールを優先して確率の高い選択。大きな3点目を演出したFWには、再びチャンスが訪れた。17分、2トップを組むFW山本吟侍(3年=高川学園中)の頭での折返しを受け、右足でシュート。全国大会初ゴールを決めた。

「吟侍が折り返して僕が当てて決めるだけだったので、吟侍に感謝しています」。70分間走り抜き、攻守に貢献。江本孝監督も「プレッシングが上手くハマっている」と評価する山中は、今大会で初めてAチームの先発メンバーに入ったという。

 チャンスを掴むためにこだわってきたことは、ピッチ外や特長の走力を発揮すること。「練習オフのところでも気を配って、色々なところに気を配って私生活から隙のないように。(また、)練習から守備。僕は走ることが特長なので意識していました」。高川学園が大事にしている目配りや気配りを心がけ、走ることで得たチャンス。守備だけでなく、全国でゴールも決めるなど期待に応えている。

 エースFW山本が負担なくプレーできるように、その分もハードワーク。また競り合いに強い山本とのコンビネーションも向上している。3回戦でも「少しでも勝ちに繋げられるように」準備。チームのために走って、守備をして、ゴールにも係る。


(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2023

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