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[デンチャレ]身近な仲間から刺激を…北海道選抜MF井波勇太「近くにプロがいることを意識して」

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MF井波勇太(札幌大3年=北海高)

[2.21 デンチャレプレーオフ 北海道選抜0-0中国選抜]

 北海道で生まれ育ったMF井波勇太(札幌大3年=北海高)も流石に「寒かった」と振り返った。冷たい雨が降り続く気温3.8度のピッチで行われたゲーム。北海道選抜の今大会初戦、中国選抜との試合は0-0の引き分けに終わった。

 お互いになかなかシュートまで持ち込めない中で、井波は左サイドからのドリブルの仕掛けなどで存在感をみせていた。ただ前半にあった決定機を外してしまったこともあり、本人はあまり納得がいっていない様子。「もう少しボールを受けて仕掛けられたらよかった」と終始、反省を口にしていた。

 身近な存在がプロサッカー選手の夢を常に意識させてくれている。札幌大では昨年、MF向井ひなた(沼津)が在籍。夏には同級生のDF中村涼が、25シーズンの藤枝MYFC入りを内定させた。「近くにプロがいることを意識して練習から頑張れています」。

 また札幌U-15、北海高の一学年先輩で、今季よりいわてグルージャ盛岡でプロキャリアをスタートさせるDF藪中海皇は、富士大の主将として昨年夏の総理大臣杯を優勝。地方大学所属でも結果を残せば夢を掴むことができる証明してくれたことに大いに刺激を受けた。

 さらに札幌U-15でチームメイトだったMF木戸柊摩(大阪体育大3年=札幌U-18)は、大学経由で札幌への帰還を決定した。今大会の宿舎でも、札幌U-15出身の北海道選抜MF河合駿樹(札幌大3年=旭川実高)や関東選抜BのFW渡邊啓吾(桐蔭横浜大3年=旭川実高)と旧交を温めているように、中学時代の仲間同士でも刺激しあっている。

 井波自身は昨年末に出場した大学選手権(インカレ)の初戦の流通経済大戦で、チームでは敗れたものの、個人としてやれる実感を持てたことで自分の成長に自信を持ったという。 Jクラブのスカウトが集結する今大会は当然、最大のアピールの場と考えている。

 22日の四国選抜との試合では、勝てば本戦出場決定戦に進出できる。「本戦に出場できるように、チームで協力し合って勝てるように頑張りたいです」。大会レギュレーションで初戦で先発した選手はベンチからのスタートになるが、北海道選抜の背番号10は勝負所での出場を虎視眈々と狙っている。

(取材・文 児玉幸洋)

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児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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