beacon

観客の心臓発作で異例の中断…カディスに4-0快勝のバルセロナ・シャビ監督「サッカーを超える状況だった」

このエントリーをはてなブックマークに追加

心配そうに待機する両チームの選手たち

[9.10 ラ・リーガ第5節 カディス 0-4 バルセロナ]

 ラ・リーガ第5節が10日に開催され、2位バルセロナは敵地で20位カディスに4-0で勝利した。リーグ戦4連勝を飾り、開幕5試合負けなし(4勝1分)。翌11日にゲームを行う2ポイント差のレアル・マドリーを抜き、暫定で首位に立っている。

 開幕からリーグ唯一の全敗中の最下位カディスのホームに乗り込んだバルセロナ。前半こそスコアレスで終えたものの、後半10分に均衡を破った。

 右サイドで幅を取ったMFラフィーニャがニアゾーンでフリーのMFガビにパス。ガビのグラウンダーのクロスがGKに触られ、そのこぼれ球をMFフレンキー・デ・ヨングが右足で押し込んだ。

 デ・ヨングの今季初ゴールで先制したバルセロナは、後半12分にベンチスタートだったMFペドリ、FWウスマン・デンベレ、FWロベルト・レバンドフスキの3人を同時に投入。同20分に早くもレバンドフスキが起用に応える。

 右サイドバックのスタメンとして加入後初出場を果たしたDFエクトル・ベジェリンがペナルティエリア内右へパスを送り、走り込んだラフィーニャが中央へ折り返す。ニアでデ・ヨングがGKやDFともつれ、こぼれたボールをレバンドフスキが右足で蹴り込んだ。これがラ・リーガ得点ランキング首位の今季6ゴール目。公式戦では6試合9得点となった。

 バルセロナが2-0とリードしたまま時間が経過すると、後半37分に試合が一時中断。バルセロナのクラブ公式ツイッター(@fcbarcelona_jp)によると、スタンドのサポーターが救急医療手当を受けたとみられ、ピッチで心配そうに見守っていた選手たちは一旦ドレッシングルームへと引き上げた。

 そして中断から約1時間後、選手たちのアップを経て試合再開となる。後半41分、デンベレのスルーパスからレバンドフスキがペナルティエリア内中央へ持ち込み、左横でフリーのFWアンス・ファティにプレゼントパス。ファティは左足で難なく流し込み、今季2得点目を挙げた。

 後半アディショナルタイム2分には右サイドのデンベレがドリブルで中央へ持ち運び、切り返しを挟んで右足のシュート。GKに当たってネットを揺らし、今季2ゴール目で4-0と勝負を決定づけた。

 バルセロナは試合後、ツイッターで「今日、サッカーは、その重要性において二の次となった」とメッセージ。「サッカーを超える状況だった。席から落ちて、心臓発作を起こしたと聞いた。カディスとバルサ、審判三者が試合を中断することで一致した。僕らが話しているのは、一人の人間の命だ。命より大事なものはない。できる限り、早い回復を願っている」と、シャビ・エルナンデス監督のコメントも伝えた。

●ラ・リーガ2022-23特集

TOP