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京都橘は夏を経て責任感、走力、攻撃面が変化。MF上西剛史は中心になって「自分の役割」を継続する

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京都橘高の要、MF上西剛史

[8.27 高円宮杯プリンスリーグ関西1部第10節 京都橘高 0-0 大阪桐蔭高 京都サンガF.C.東城陽G]

「インハイに比べたら、チーム全体としてこの夏を通して責任感が生まれたかなと。(京都)橘の78人の思いを背負って戦うということは、常日頃言われていることなので、トップとしての責任感が生まれて、そこで走り切るところだったり、あとは攻撃のところが夏の遠征を通して良くなってきている」

 京都橘高のキャプテンマークを巻いたMF上西剛史(3年)は遠征が続いた夏に変わった部分について口にする。この日、京都橘はその走力を活かして上西らが高い位置でボール奪取。特に後半は勢いのある攻守を見せたが、「ナイキカップで市船、桐光とか強度の高いチームとやらせてもらった。蹴り合いになったら勝てないですし、相手のスピード速いですし、そこでどれだけ自分たちのボールの時間を作れるかが鍵になってくるというのは感じたことだった」という部分を表現することはできなかった。

 上西は「後ろはよく戦ってくれていたんですけれども、ボクと(松本)海音のところで上手く回収できずに1タッチで裏に蹴ってしまっていた」と反省する。この日、上西はボランチの位置でボールを奪う、スペースを埋める、攻撃を組み立てるという部分を表現。だが、負担が大きくなる中でやり切れなかった部分もある。

 それでも、大黒柱は「そこは自分の役割だと思っているので。攻撃も守備も自分中心にやっていかないといけないと思うし、それを継続してやっていかないと冬の選手権の時にそれが活かせない」。米澤一成監督も「アイツに頼らないとしょうがないので。アイツがゲームをコントロールしないといけない」と期待を寄せた。

 守護神で絶対的なリーダーであるGK田中萌誠主将(3年)、攻撃の柱であるエースMF西川桂太(2年)を欠く中での戦い。上西は「いないのはチームとしても痛いところではあるんですけれども」と前置きしたが、それでも言い訳をすることなく、チャンスを得た3年生、突き上げてきている下級生とともに乗り越える覚悟だ。

 昨年度はライバルの東山高に夏冬の全国出場を許し、今夏も東山の後塵を拝した。上西は「常に頭の片隅におるという感じですね」という東山の注目ボランチ、MF真田蓮司(3年)を上回るようなプレーを続けて京都橘を選手権で全国大会へ導く。

(取材・文 吉田太郎)
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