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[横山杯]専修大北上は東北新人、初参戦のプリンス東北へ向けて学びの大会。関東強豪校の熱量も体感

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専修大北上高MF名久井悠希は横山杯の経験を23年の活躍に繋げる

[12.27 横山杯決勝リーグ第1節 専修大北上高 0-6 駒澤大高 グリーン土合グラウンドA面]

 近年台頭を続ける専修大北上高(岩手)は、一週間前に悲願のプリンスリーグ東北初昇格を決めたばかり。小原昭弘監督は「このフェスティバルを通じてチームの骨格を作っていきたいと思って今回は来ました」と横山杯参加の意図について説明する。

 関東一高(東京)と同居した予選リーグを全勝で首位通過した。そして、決勝リーグでは駒澤大高(東京)、市立船橋高(千葉)、桐光学園高(神奈川)という全国クラスの強豪校に挑戦。その初戦でまず体感したのは強豪校との熱量の差だった。

 立ち上がり、専大北上は左利きの司令塔・MF名久井悠希(2年)のスルーパスからFW畠山遥斗(2年)がGKとの1対1を迎える。だが、これを逸するとミスが絡んで失点するなど前半を0-2。専大北上はこの日、名久井やMF小原多貴(2年)、DF金子優斗(2年)らプリンスリーグ東北昇格を決めたプレーオフの八戸学院野辺地西高(青森)戦のスタメンのうち7人が先発していた。

 チャンスも作っていたが、決めるべきところで決めきれず、逆に後半、連続失点を喫して0-6で完敗。小原監督は駒大高や隣の会場で好勝負を演じていた市立船橋、桐光学園の選手たちとの熱量の差を痛感していた。

「公式戦じゃないけれど、こういうゲームに対してどのくらいの熱量でやれるのかという部分で、ちょっと足りないんじゃないのという話をしました。カルチャーショックを受けに来ているので良い経験だと思います」。続く名門・市立船橋戦は敗れたものの、最後まで粘り強く戦って0-1。全国区の強豪校から感じた姿勢は選手たちに早速伝わった部分があったようだ。

 指揮官が「参入戦(プリンスリーグ東北プレーオフ)も2年生主体で出ているので楽しみな代ではあります」という期待の世代。選手たちもより多くのモノを吸収する意気込みだ。1年時に選手権全国大会を経験している名久井は、「強豪校がたくさんいるので、チームとしての組織力、みんなでやろうというところとか個人のプレーにおいては判断の速さとか、キックの質。自分はキックが得意なので、キックの精度とか高められたら良い」。経験を持ち帰り、目標達成に繋げる。

 名久井はDF葛西創太(2年)らとともに今年のチームを引張る存在の一人。「自分は1年生の時から全国大会を経験しているので、全国を知っているというところで経験をどんどん伝えていきたいです。自分がこのチームを引っ張るという思いを持って、チーム目標は日本一なので、日本一を目指して声を掛け合いながらやっていきたい」と力を込めた。チームは県新人戦で優勝。まずは1か月後の東北新人大会、そしてプリンスリーグ東北で横山杯の経験を活かす。

(取材・文 吉田太郎)
●横山杯第23回全国ユース招待サッカー大会特設ページ

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