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横山杯でも躍動…桐光学園MF小西碧波は憧れの先輩を追いかけ、“球際の全勝”を目指す

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先制点を挙げた桐光学園高MF小西碧波(2年)

[12.28 横山杯決勝リーグ第3節 桐光学園 4-1 専修大北上 グリーン土合グラウンドA面]

 攻守の要として躍動した。桐光学園高MF小西碧波(2年)はゴールラッシュの口火を切り、決勝リーグ第1グループ首位通過、そして決勝進出を決める勝利に貢献。ボランチの小西が目指すは「球際での全勝」と力を込めた。

 得失点差でグループ首位に立つ桐光学園だが、最終節となる第3節の結果次第で決勝進出を逃す可能性も。先制することが肝要となる中で、前半28分に均衡を破る。MF杉野太一(1年)が右サイドからグラウンダーのクロス。ファーサイドに詰めた小西がスライディングで押し込んだ。「けっこうギリギリでした。いつでも行けるようにとは思っていたんですけど、ギリギリで自分で押し込めてよかった」(小西)。自らの得点でチームに流れを引き寄せた。

 小西の得点が口火となり、桐光学園はゴールラッシュ。前半32分にMF羽田野紘矢(2年)、36分にFW丸茂晴翔(1年)、前半終了間際にはMF松田悠世(2年)がダメを押す。後半に失点を喫したが、そのまま逃げ切り、4-1で勝利。勝ち点3を積み上げ、第1グループ首位キープで決勝進出を決めた。

 ボランチでプレーする小西は、もともと守備で評価される選手。だが「守備で厳しいチェックを何回も繰り返せるところだけでなく、攻撃の粘りも自分の強み。それがこの試合で出せた」と自己評価をする。専修大北上高戦でもボランチの位置から積極的に攻め上がり、相手のバックラインを下げる。また前目の位置でボールを受け、攻撃のテンポを作り出した。

 決勝も先発出場したが、肩の負傷で途中交代。だが引き続き試合は見守り、PK戦の末の優勝を見届けた。今大会を「球際のバトルはできた部分もあった。だけど、まだまだここから」と振り返った。

「もっと圧倒的な存在にならないといけない。プレーでも、声でも、ピッチ外でも。チームを牽引するようなそういう選手になりたい。球際の部分でもきょうは全勝できなかった。僕はいま全勝を目指している。そういうところをもっともっと突き詰めていきたい」

 桐光学園は前年度選手権でベスト8に進出。小西は1年生ながらベンチ入りを果たした。「すばらしい景色を見せてもらった。そこを越えて国立のピッチで勝つことがまずは目標」と力を込める。憧れは8強入りまで牽引して日本高校選抜にも選出されたMF山市秀翔(早稲田大)だ。「あの選手に追いついて、追い越していく。そういう存在になりたい」(小西)。

 来年度は最終学年となる。桐光学園はプリンスリーグ関東2部に昇格。新たな舞台での戦いが待ち受ける。「しっかり勝ち切って2年連続で昇格させることが目標」。そして、山市のような活躍を目指す。「彼のような存在になれるように、自分もやっていきたい」と意気込んだ。

(取材・文 石川祐介)

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