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[MOM4201]静岡学園MF志賀小政(2年)_劇的な延長V弾!目標は同系統の先輩ドリブラー

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延長後半9分、静岡学園高MF志賀小政(2年=千里丘FC出身、右)が劇的な決勝点

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.28 静岡県新人大会準決勝 磐田東高 1-2(延長)静岡学園高 愛鷹]

 目標は選手権を沸かせたドリブラーだ。静岡学園高は延長後半9分にMF志賀小政(2年=千里丘FC出身)が劇的な決勝点。MF田嶋旦陽(2年)が右サイドを突破すると、背番号8はニアのFW神田奏真(2年)の後方から走り込み、右足を振り抜く。PAにやや入った位置から放たれた一撃は、ゴールネットに突き刺さった。

「7番の吉村美海君がずっと一年から組んでいて、今日はインステップばかりでシュートを打って外れていたんで『インサイドで打ったらオマエ、入るぞ』と言われて、蹴る瞬間、インサイドでフカさんように打ちました」と志賀。体力的に厳しい時間帯だったが、チームメートの助言も力に決めて、ヒーローになった。

 志賀は「ドリブルしながらパスができる。周りを見ながらドリブルできる」ことが強みのドリブラーだ。この日は前半16分に攻撃のテンポを変えるドリブルで先制点をアシストした。追いつかれて迎えた延長戦では縦ではなく、自ら決めに行くようにカットインを連発。ボールが集まり、攻めどころになっていたものの、警戒する相手を抜き切って決めることはできなかった。

 それでも、「最後の最後決めてくれて良かった。交代するか迷っていた。ギリギリまで迷って」ピッチに立たせ続けたという宮本佳宣監督代行の采配に応える形で決勝点。本人は「ホッとしました」と喜んでいた。

 千里丘FCから静岡学園へ進学した理由は、同系統のドリブラーが活躍していたからだ。「(千里丘FCから現岡山のFW川谷)凪君と(現北九州のCB伊東)進之輔君とか(MF高野)仁君行っていて、(先輩や)スカウトの方にも『オレに似ている子がいる』と。それが、(現磐田のMF古川)陽介君だったんですけれども、『そいつが来て成長した』みたいに言っていて、千里丘の監督も『静学行ったら成長できるぞ』と」(志賀)。静岡学園の10番を背負い、選手権で4人抜きゴールも決めた古川のようなドリブラーになることを目指している。

「1年の時からずっと見ていて憧れみたいな。寮でも一緒で憧れでした」。この日、古川のような切り返しを交えたドリブルを見せていたが、DFを圧倒するような力を身に付けるのはこれから。現時点で先輩に勝っているのは「身長だけですかね」と笑う。

 1年生チームで静岡学園の10番をつけていた志賀の背番号は現在8番。その8番も大事にしているが、「1年生の時、10番つけさせてもらって、『伝統ある番号』と言われていて、(当時トップチームの10番を)陽介君がつけていて、僕もつけて活躍したいと思っています」と10番奪取も狙っている。

 そのためには、ドリブルだけでなく、決定力やチームのために走る部分でも貢献すること。29日の決勝へ向けては「点取ります。頑張ります。チームの目標が3冠なので、新人戦しっかり取って次に繋げたい」。古川のように沸かせて、静岡学園を勝たせる。 

(取材・文 吉田太郎)

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