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転向2か月のCBが注目度上昇中。188cm、俊足、文武両道、早生まれ…藤枝東DF植野悠斗は足元を見つめて「日々の練習を」

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静岡県ユース選抜の188cmCB植野悠斗(藤枝東高2年=FC東京U-15むさし出身)は貴重な経験を今後の成長に繋げる

[3.5 静岡県ヤングフェスU-17男子の部 静岡県ユース選抜 0-4 U-17日本高校選抜 草薙陸]

 可能性を秘めた文武両道の大型CBだ。静岡県ユース選抜のDF植野悠斗(藤枝東高2年=FC東京U-15むさし出身)は身長188cmで50m走6秒前半のスピードも兼ね備えたストッパー。FWからCBへ転向してまだ2か月だが、新ポジションで静岡県選抜に名を連ねている。

「相手は日本高校選抜で、今年の選手権を彩った選手たちばかり。自分たちは高校サッカー選手権に出られなかったので、胸を借りつもりで臨みました」という日本高校選抜戦。強みである高さと非凡なビルドアップに加え、身体を投げ出してクリアするなど雨中で奮闘した。

 だが、不運も重なる形で4失点。「2失点目は自分のカバーが遅かったので、悔しいばかりです。DFにとって4失点は悔しいの一言。(チームとしては)よい時間帯もあったんですけれども、そこで点を決められなかったことも悔しいです」と首を振った。

 これまでのサッカー人生でCB経験は一度も無かったという。昨年は藤枝東のFWとしてインターハイ予選や選手権予選で活躍。だが、新シーズンを迎える上でチーム事情と「自分もやってみたいというのもあった」という理由でCBを務めることになった。

「(県選抜監督を兼任する鷲巣延圭)監督からも色々なポジションどりや、ビルドアップのところとか細かく指示を頂いている」。98年全日本ユース選手権優勝時の主将で、元U-17日本代表DFでもある鷲巣監督が「賢いし、吸収力がある」と評する植野は、06年の早生まれということもあってU-17日本代表スタッフからもチェックされている。

 ここからの数か月で経験を重ねて成長すれば、世界も。だが、植野は「レベル高いところを目指したいけれど、今回の試合で課題がたくさん出たので、まだまだそのレベルではないと思うので、日々の練習を頑張っていきたい」。現状では、できないことが多いことも確か。だからこそ、慌てず、地道に一つ一つ力をつけていくことを誓っていた。

 注目DFは文武両道のプレーヤーでもある。藤枝東は偏差値66という静岡県内トップクラスの進学校。植野はその藤枝東で成績上位40人によるSクラス(特別選抜クラス)に属している。「大学は一般受験で入りたいと思っているので、難関大学を目指して勉強を頑張っていって、サッカーの方も疎かにするつもりはないので、サッカーの方もプロで声を掛けてもらえるようなプレーをしていきたい」。高校卒業後は、国立の難関大学進学を志望。同時にサッカー選手としても上のステージを目指していく考えだ。

 今年の藤枝東は植野やU-17日本高校選抜DF野田隼太郎(2年)ら期待値の高い世代。「藤枝東での目標はプレミア昇格とインターハイと選手権。今年は前線にも良い選手がいて中盤も豊富、今年は行けると自分も自覚しているのでインターハイと選手権両方取りたい」。同世代のトッププレーヤーとの対戦で学んだことを活かしてトレーニング。文武両道の大器は学業とサッカーの両方に力を注ぎ、目標を達成する。

(取材・文 吉田太郎)

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