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[MOM4225]昌平MF長準喜(2年)_新10番。FC東京の先輩MFから言葉を受けて2発

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昌平高MF長準喜(2年=FC LAVIDA出身)が強豪対決で2得点の活躍

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.11 ECLOGA1回戦 興國高 2-2(PK3-5)昌平高 J-GREEN堺]

 重圧を力に変えている新10番が、貪欲にゴールを目指して2得点を挙げた。U-17日本高校選抜MF長準喜(2年=FC LAVIDA出身)は、昨年の時点で技巧派軍団・昌平高(埼玉)で屈指と評されていたテクニックの持ち主。新チームの10番に指名された長は、「良い経験ができている。良いプレッシャーでできていると思っています」という通り、緊張感を持って試合に臨み、結果を残した。

 前半26分、長は左中間でのコンビネーションで抜け出し左足で先制点。「あそこは得意な形なので(大谷)湊斗だったり、(土谷)飛雅とあそこら辺は良い形を作れるというか、日々話し合っている。日頃から練習している形でした」と振り返る。

 その4分後には敵陣の高い位置で自らインターセプトし、右足一閃。「シュートで終わるのが一番だと思う」と強烈な一撃を決めた。今年はボランチからトップ下へポジションが上がり、より得点シーンに係る意気込み。また前任の10番からのメッセージが得点への意欲を高めている。

「点を取ってチームを勝たせたいのが一番ですし、(荒井)悠汰からも『点は貪欲に』と最近言われたばかり、その中で2点獲れたのは良かった」。前任の10番、MF荒井悠汰(現FC東京)は今冬までの2年間、10番を背負っていた。それ以前は現鹿島のMF須藤直輝が3年間10番をつけて活躍している。

「そこ(の後継10番)にオレが来るのはプレッシャーがヤバいです」という。だが、憧れの存在であり、ライバルと思って背中を追ってきた荒井から「『オマエしかいない』と言葉を言われて、率直に嬉しかったです」。その長は、勝負強さを発揮して同点ゴールや決勝点でチームを救っていた荒井のような活躍を目指している。

 最大の武器であるドリブルは必見だ。「(抜けるという感覚になるのは、)前向きにボールを持って、スピードに乗った状態の時。ドリブルしている時って、1人剥がす時が一番難しいんですよ。1人抜いた時には2、3人抜けるイメージがあるので、1人抜くのは凄く意識しています」。この日も正確なボールコントロールと身のこなしで1人、2人とかわしてゴール前に潜り込むなど、一際巧さを発揮していた。

 3点目、4点目を奪うチャンスもあっただけに、藤島崇之監督はよりインパクトのある活躍を求める。弟のU-15日本代表MF長瑠喜(中3)が春から新1年生として加わるため、より奮起することも求めての新10番。弟を含めて例年以上にテクニカルな選手が揃うが、その中で長はよりゴール前での質を高め、個の力で得点を重ねる考えだ。そして、昌平を勝たせてプロ入りを勝ち取り、先輩10番たちに続く。

(取材・文 吉田太郎)

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