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[船橋招待]前橋育英はMF篠崎遥斗が長期離脱から復調。新たな舵取り役は「自分も…」

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前橋育英高の新たな舵取り役、MF篠崎遥斗(新3年=クマガヤSC出身)

[3.26 船橋招待U-18大会 東京Vユース 2-0 前橋育英高 タカスポ]

 右膝半月板と軟骨の損傷によって長期離脱していたMFが、復調してきている。前橋育英高(群馬)MF篠崎遥斗(新3年=クマガヤSC出身)は、昨年のプレミアリーグに登録され、ゴールも決めているボランチ。サニックスカップ(3月15日~19日、福岡)で復帰し、第28回船橋招待U-18サッカー大会(3月24日~26日、千葉)では先発ボランチとしてチームをコントロールしていた。

 左右両足から繰り出す長短のパス、そしてミドルシュートが強み。「(特にシュートは)まだ感覚が戻っていないので、これからやっていきながら戻していきたい」。ただし、体力面やボールタッチ、アジリティの部分は徐々に感覚を取り戻してきている。

 1年生チームにいた頃から一際ボールに絡むなど、存在感のある動きを見せていた。名将・山田耕介監督も今年の中心選手の一人として期待する存在。篠崎は「自分は去年ちょっと(トップチームに)係わらせてもらって、今年は自分がチームの中心になってやっていきたい。(徳永)涼さん、根津(元輝)さんを超えられるような、そんな存在になりたい」と意気込んでいる。

 攻撃的なボランチは、先輩で日本高校選抜のMF徳永涼(筑波大へ進学)のような進化を遂げることを目指している。「守備のところは元々苦手だったんですけれども、(徳永)涼さんも守備苦手から得意にしましたし、自分も憧れを持っていて、監督からも守備の強度を求められていて、自分も守備が得意と言えるくらいにやっていきたい」。最近は守備が楽しくなってきたという。前橋育英は今年、3バックにチャレンジしているが、周囲の選手を助けるプレーも自分に強く求めていく。

 昨年はインターハイで13年ぶりの優勝。選手権は準々決勝で敗れたものの、日本高校選抜欧州遠征メンバーに5人が食い込むほど個人の力も、チーム力も充実していた。今年はU-17日本代表GK雨野颯真(新3年)を除くと、昨年からメンバーが大きく入れ替わっただけに、篠崎は「今年は個がないので、より組織的な守備と攻撃をしていかないといけない。練習からもっと強度を上げてやっていきたいです」。向上心を持って、全員でチーム力を高めていく。

 山田監督はチーム、篠崎について「これから良くなっていくと思います」。プレミアリーグでは昨年に比べるとボールを保持することが難しくなることを想定し、まずは守備に重きを置いて準備をしてきた。22年U-16日本代表のDF山田佳(新2年)やDF熊谷康生(新3年)を軸に少しずつ安定。篠崎は「(選手権は)大津に2回も負けて自分も悔しいし、去年の分も今年、自分たちが頑張って優勝したい。インターハイ、選手権、プレミアの3冠を目指している。近づいていけるように。自分が中心になって怪我なくやっていきたいです」。昨年のチームを超えることが簡単なことではない。そのことはもちろん理解しているが、全員で挑み続ける。

(取材・文 吉田太郎)

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