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小柄な2年生FW柚木創が新生・流経大柏の攻撃の中心に。ボールに触れ、ゴールを決めてチャンスを掴む

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新生・流通経済大柏高の攻撃の中心、FW柚木創(2年tfa(田口フットボールアカデミー)ジュニアユース出身)

[4.2 高円宮杯プレミアリーグEAST第1節 流通経済大柏高 0-0 尚志高 流通経済大柏高G]

 ブレイク候補の2年生FWが、強豪対決で存在感を放った。流通経済大柏高(千葉)FW柚木創(2年tfa(田口フットボールアカデミー)ジュニアユース出身)は前半半ば頃からボールに触れる回数を増加。「ボールを触った時は自分の強みであるドリブルや展開というのは出せたかなと思います」。身長166cmと小柄なFWは、厳しいチェックの中でも逃げずに中央で勝負。そのテクニックとアイディアで攻撃の中心になっていた。

「基本外に逃げるというよりはゴールに近づきたいと思っている。きょうは何本かミドルというシーンも見られたから良かったけれど、もっとゴール前のシーンを増やしたかった」と柚木。角度をつけたドリブルで失うことなく前進し、コンビネーションからシュート、ラストパスへ持ち込んだ。

 この日は自陣深くまで戻って守備するなどハードワークを続けた一方、両チーム最多のシュート5本。だが、クロスに決定的な形で飛び込みながらも目の前でわずかにコースが変わってしまうなど、決められなかったことを悔しがっていた。

「点にこだわりたいです。課題は得点ですね。チャンスもあるけれど、全然決めれないのが課題」。ボランチ、SHでも力を発揮し、巧みにボールを奪い切る力も有する。榎本雅大監督から「(アイディアを出すなど攻撃は)自由にやれ」と信頼を受けている2年生だが、自身の将来のためにも得点の課題を必ず解消する意気込みだ。

 1年生だった昨年5月のプレミアリーグEAST・大宮U18戦で鮮烈なデビュー。相手のプレスをいなして幾度も前進するなど抜群のテクニックを発揮した。だが、怪我に悩まされるなど、その後は思うような活躍ができなかった。

 それでも、現在は昨年以上に自信を持ってプレー。榎本監督は「きょうも全然失わないじゃないですか。スペシャリティがある。シーズン過ごしていければ、まあまあ良い選手になると思う」と期待を寄せている。

 意外にも地区トレセンが最高で、都道府県の選抜やトレセン歴はゼロ。だが、プレミアリーグで活躍、結果を残し続ければ、より上のステージでのチャンスを掴めるかもしれない。「今まで代表入りとか……、何ならトレセンとかも入ったことがなかった。経験したことないけれど、経験してみたい。自分は身長とかないんで役割も大柄なFWとは違うので落ちてどんどんボールを触るというところを出していければなと思います」。ボールに触れて新生・流経大柏の攻撃を好転させ、試合を決定づけるような活躍をすること。名門校を勝たせて、自身の将来を切り開く。 

(取材・文 吉田太郎)
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