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[MOM4283]日大藤沢MF布施克真(2年)_SBとしてU-15代表候補、国体日本一のMFがボランチとして躍動

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日大藤沢高MF布施克真(2年=横浜FMジュニアユース出身)はボランチとして攻守に存在感のある動き。勝利に貢献した

[5.6 関東高校大会神奈川県予選準決勝 日大藤沢高 2-1 厚木北高 レモンS]

 SBとしてU-15日本代表候補や国体日本一を経験しているMFが、新ポジションで存在感を放っている。日大藤沢高は、ダブルボランチの一角として先発出場したMF布施克真(2年=横浜FMジュニアユース出身)が攻守両面で前に出る動き。体の強さも活かしてボールを奪い、しなやかな身のこなしでキープしてゴールへ向かった。

「自分的にはまだあまり自分が良いのか分かっていないんですけれども、サイドでやっていたこととか、ボランチの人って裏抜けると相手も見づらいので、そこで裏抜けたり、サトハル(MF佐藤春斗)が後ろでカバーしてくれているので自分も自由にやれたと思います」

 ドリブルで持ち上がり、スペースへ抜け出す動きも見せていたボランチは、繋ぎの部分で質も発揮。クロスに飛び込んで決定的なヘッドを放つシーンもあった。ダブルボランチを組んだMF佐藤春斗主将(3年)は、「組んでいる克真が前目のポジションでもう文句言うことがないくらい攻撃に関してはやってくれているし、守備もプレスバックとかしてくれている」と賞賛。佐藤輝勝監督もダブルボランチに信頼を寄せている。

「去年が宗次(柊磨、現神奈川大)と野澤(勇飛、現日本大)という強烈な2人がいて、今年は佐藤春斗と、布施はSBで代表まで行きましたけれども、そこが埋まったのは大きかったですね。布施がいるのといないのとではかなり違いますね。佐藤も黒子になってやれる」

 布施は今年になって新チームのボランチに指名された。昨年一度テストされた際は「全然ダメ」で終了。再びボランチになった際、「前までは(本職の)サイドでやりたいという気持ちがあったので、そこは悔しかったですね」という気持ちがあったことを明かす。だが、自分の良さを徐々に出せるようになった2年生は、「自分的にも最近ボランチ楽しい」と充実の表情を見せる。

 ボランチとしての強みについて、「体の強さとか少しボールがズレても自分でカバーできるところと、判断と、前からプレスかけた時に自分も連動してそこで奪い切れるところかなと思います」と自己分析。サイドでプレーしていた際に「ボランチにここに来て欲しいと思うところもあった」というが、それをボランチで心がけていることも好プレーに繋がっているようだ。

 もちろん、現状に満足はしていない。「今の課題としては、もう少し前を向けるところとか、ボランチで打開できたらもっと前に向かえることとかあるので、一発目で自分が前を向いて局面を打開できるようになりたいです」。攻撃に係る回数が多いだけにゴールに絡むプレーも求めていく。

「サトハル(佐藤春斗)が後ろでカバーしてくれているので、自分は前に出れているので、そこで何ができるかも大事だと思っているので今、アシストも得点も少ないので、もっと直接的にチームに貢献できるプレーをしていきたいです」と力を込めた。

 これまで年代別日本代表は、早生まれ選手として招集されたU-15日本代表候補のみ。今年、アジア、世界との真剣勝負を控えるU-17日本代表入りを目指して声を出し、自分の特長を表現してアピールする。

(取材・文 吉田太郎)

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