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前橋育英の2年生FW佐藤耕太が青森山田相手に健闘。また自信深める90分間に

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前橋育英高FW佐藤耕太(2年=浦和レッズジュニアユース出身)は前線のボールキープで健闘

[7.9 高円宮杯プレミアリーグEAST第11節 前橋育英高 1-2 青森山田高 前橋育英高校高崎G]

「思ったよりも自分のプレーを出せたので、インハイに繋がるなと思いました」。前後半にチャンスがありながら、ストライカーとしては悔しい自身無得点での敗戦。前橋育英高FW佐藤耕太(2年=浦和レッズジュニアユース出身)は得点できなかったこと、ゴール前に入っていく回数が少なかったことを反省していた。その一方、高体連屈指のCBコンビである青森山田高DF山本虎(3年)、DF小泉佳絃(3年)相手に自分の特長を発揮。そのことを前向きに捉えていた。

 試合序盤は「ちょっとビビっちゃって、トラップミスとか多かった」という佐藤だが、時間の経過とともに落ち着いてプレー。「小さい頃からそうなんですけれども、ギリギリの場面で奪われないなと自分でも思っている」と説明するように、バランスを崩しても粘り腰でボールキープする力を青森山田相手に示していた。

 前橋育英は前半16分に2連続のCKから先制点を叩き出したが、1本目のCKは佐藤が相手の190cmCB小泉に潰されそうになりながらも粘り強くキープしたプレーが起点だった。佐藤はこの日、自身よりも9cm大柄な小泉とマッチアップする機会が増加。その中で2年生FWは相手の圧力を受け止めて踏ん張り、ボールを良く収めていた。

「自分が(相手の)前に入ったので、そこに入ったら取られる気がしないので、そこが自分の強みだと思っている。(山田耕介)監督からも得意なところなので負けちゃダメと言われてるので。圧凄かったですけれども、そういう面では自信があるし、落ち着いてやればできる。今までキープできないなという相手はあまりいなかったですし、そこは高体連トップのレベルでも通用したので良かったかなと思います」。もちろん、まだまだ成長することが必要。試合も逆転負けに終わったが、佐藤にとっては強敵相手に特長を発揮できたことでまた一つ自信を深めたようだ。

 181cmの長身を活かしたボールキープやポストプレーを評価され、プレミアリーグEAST開幕戦から全11試合で先発出場。スピード感に慣れて自分のプレーができるようになったFWは、インターハイ予選決勝で2得点と徐々に結果も残せるようになってきている。

 選手層の厚い前橋育英で2年生から先発。強い使命感を持ってプレーしている。「試合出れていない人たちが3年生も2年生もいっぱいいる。自分がビビったプレーしていたら納得しないだろうし、責任は感じています」。浦和ジュニアユースからユースチームへ昇格できず、繋いで攻めるサッカーに憧れて前橋育英へ進学、そこで課題の走力を向上させた佐藤は、身体を張ったプレーだけでなく、得点数を増やしてよりチームに貢献する考えだ。

「今後は点を取れるようなFWに。収めるだけでなく、その後に自分が点を取れるようなFWになってチームを勝たせることができたらいい」。FWハリー・ケイン(トッテナム)やFWカリム・ベンゼマ(レアル・マドリー→アルイテハド)のように、どんなに悪い体勢からでもゴールを決められるストライカーになること。そして、20日後に開幕するインターハイでは、目標の全試合ゴールと全国連覇に挑む。

(取材・文 吉田太郎)
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