「得点王3冠」がノルマ。インハイ得点王の桐光学園FW宮下拓弥が3得点2アシストの大暴れ
[9.3 高円宮杯プリンスリーグ関東2部第10節 桐光学園高 7-0 西武台高 桐光学園高校G]
恩師から課せられているノルマは、「得点王3冠」だ。桐光学園高(神奈川)のFW宮下拓弥(3年=JFC FUTURO出身)は、今夏のインターハイで4得点をマークし、FW桜松駿(尚志高3年)とともに大会得点王。その宮下はプリンスリーグ関東2部再開初戦でハットトリックを達成した。
桐光学園は前半、いずれも宮下のアシストによって2-0とリード。宮下は後半13分に「あれはパスが9割」というゴールで自身1点目を挙げた。CB川村優介(3年)の縦パスでDF背後へ抜け出し、右足でフィニッシュ。さらに29分には、MF齋藤俊輔(3年)の右FKから「齋藤が良いボールをくれて、相手5番(谷口輝)のところで今日あんまりやれていなかったので、決めたいなと思っていました」というヘディングシュートを決めた。
競り合いで相手DFを上手く身体で抑えながら距離の長いヘッド。さらに35分には、ディフレクション気味に飛んできたボールを咄嗟に合わせてゴールを破った。これでハットトリック達成。後半42分のゴールにも絡んだ宮下は全7得点中6得点に絡む活躍だった。
鈴木勝大監督はその宮下について、「ボールの収まり方とか、規格が大きくなったと思います」と説明する。そして、「インターハイは同数で得点王。リーグと選手権で得点王を取って世間を認めさせるような選手になりなさい、という話をしています」と加えた。
インターハイは明秀日立高(茨城)との決勝で2得点を決めれば、単独で得点王だった。0-2からヘディングシュートを決めた宮下は、相手の大黒柱・DF山本凌主将(3年)に空中戦で立て続けに競り勝つなど存在感。だが、後半終盤、延長戦で気迫の守りを見せた山本に押し返されるなど2点目を奪うことができず、チームは2-2からのPK戦で敗れて準優勝に終わった。
「(目指していた得点王になることはできたが、)正直悔しい気持ちの方が勝っていたので。あそこで2点取れる選手にならないと、自分にも目を向けてもらえない」と唇を噛む。
ただし、全国大会でも得意とする抜け出しを発揮。課題としていた収める部分も「高校生だし、身体を当てればやれると自信がついた」。実際に身体の強さも増してスケールアップ。この日の3得点でプリンスリーグ関東2部での得点数を9へ伸ばし、得点王3冠へ向けて弾みをつけた。
結果を残しているが、自分を律して次へ。「取れている感覚はあるけれど、すぐ調子に乗っちゃうと止まってしまう。そこからもう一回立て直すのは難しいので慢心せず、謙虚にやれと言われるので意識しています。(選手権も)神奈川県予選から一つ一つやっていくことが自分たちの大事にしているところなので、そこを貫きたいです」。先を見すぎず、ゴールを一つ一つ積み重ねて自分の力を認めさせる。
(取材・文 吉田太郎)
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●高円宮杯プリンスリーグ2023特集
恩師から課せられているノルマは、「得点王3冠」だ。桐光学園高(神奈川)のFW宮下拓弥(3年=JFC FUTURO出身)は、今夏のインターハイで4得点をマークし、FW桜松駿(尚志高3年)とともに大会得点王。その宮下はプリンスリーグ関東2部再開初戦でハットトリックを達成した。
桐光学園は前半、いずれも宮下のアシストによって2-0とリード。宮下は後半13分に「あれはパスが9割」というゴールで自身1点目を挙げた。CB川村優介(3年)の縦パスでDF背後へ抜け出し、右足でフィニッシュ。さらに29分には、MF齋藤俊輔(3年)の右FKから「齋藤が良いボールをくれて、相手5番(谷口輝)のところで今日あんまりやれていなかったので、決めたいなと思っていました」というヘディングシュートを決めた。
競り合いで相手DFを上手く身体で抑えながら距離の長いヘッド。さらに35分には、ディフレクション気味に飛んできたボールを咄嗟に合わせてゴールを破った。これでハットトリック達成。後半42分のゴールにも絡んだ宮下は全7得点中6得点に絡む活躍だった。
鈴木勝大監督はその宮下について、「ボールの収まり方とか、規格が大きくなったと思います」と説明する。そして、「インターハイは同数で得点王。リーグと選手権で得点王を取って世間を認めさせるような選手になりなさい、という話をしています」と加えた。
インターハイは明秀日立高(茨城)との決勝で2得点を決めれば、単独で得点王だった。0-2からヘディングシュートを決めた宮下は、相手の大黒柱・DF山本凌主将(3年)に空中戦で立て続けに競り勝つなど存在感。だが、後半終盤、延長戦で気迫の守りを見せた山本に押し返されるなど2点目を奪うことができず、チームは2-2からのPK戦で敗れて準優勝に終わった。
「(目指していた得点王になることはできたが、)正直悔しい気持ちの方が勝っていたので。あそこで2点取れる選手にならないと、自分にも目を向けてもらえない」と唇を噛む。
ただし、全国大会でも得意とする抜け出しを発揮。課題としていた収める部分も「高校生だし、身体を当てればやれると自信がついた」。実際に身体の強さも増してスケールアップ。この日の3得点でプリンスリーグ関東2部での得点数を9へ伸ばし、得点王3冠へ向けて弾みをつけた。
結果を残しているが、自分を律して次へ。「取れている感覚はあるけれど、すぐ調子に乗っちゃうと止まってしまう。そこからもう一回立て直すのは難しいので慢心せず、謙虚にやれと言われるので意識しています。(選手権も)神奈川県予選から一つ一つやっていくことが自分たちの大事にしているところなので、そこを貫きたいです」。先を見すぎず、ゴールを一つ一つ積み重ねて自分の力を認めさせる。
(取材・文 吉田太郎)
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