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西武台は上位対決で完敗。奮闘のMF武笠修也主将ら3年生中心に、全員で巻き返す

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西武台高MF武笠修也主将(3年=GRANDE FC出身、右)は身体を張って戦い続けた

[9.3 高円宮杯プリンスリーグ関東2部第10節 桐光学園高 7-0 西武台高 桐光学園高校G]

「ポジティブに考えると選手権の前、時間があるところで一回負けて、ここから落ちて行っちゃうのか、ここからやらなければいけないと再認識して練習からもっとハードワーク、球際のところを上げていくのかで変わってくると思うので、そこは3年生中心に引っ張って行って良いチームにしていきたいですね」

 プリンスリーグ関東2部4位の西武台高(埼玉)は、2位・桐光学園高(神奈川)との上位対決で0-7と完敗。2-0から逆転負けした開幕戦のリベンジを果たせず、逆にインターハイ準優勝校・桐光学園との差を広げられてしまった。ダメージの大きな敗戦だったが、その中で必死に前を向いていたのが、MF武笠修也主将(3年=GRANDE FC出身)。チームの大黒柱は、ここからより一丸となって良いチームを作り上げることを誓っていた。

 立ち上がりは勢いを持って押し込む時間帯もあったものの、前半11分、37分に失点。武笠は「今年のチームの課題として、良い時はみんなが良い声を出して良いプレーをするんですけれども、悪い時に改善できなくてそのまま落ちてしまうというのがある。そこの課題のところがこの試合でもまた出てしまった」と悔しがる。

 前半から2点のビハインドを負う展開となり、後半13分に再び失点してしまう。その中でも、「戦うことしかできないので何点取られようと、全力で最後までやってやろうと思っていました」という武笠は奮闘。声を発し、こだわりのオフ・ザ・ボールでも精力的に動き続けていた。だが、相手の勢いを止めることができずに後半だけで5失点。完敗を喫してしまった。

 守りの要であるCB永山泰希(3年)が負傷離脱していることも影響しているかもしれないが、「一人ひとりのところで相手に譲ってしまったり、最後身体を張れなかったり、そういうところが目立ってしまった」(武笠)。夏にはJクラブユースチームに勝利するなど良い試合も経験していたというが、自信は打ち砕かれた。

 今年の西武台は先発の半数以上を関東U-16優勝世代の2年生が占めている。U-17日本代表のサポートメンバーに選出された経歴を持つCB谷口輝(2年)やMF石井汰一(2年)ら力のある選手が多いことは確かだが、まだ甘さも。守屋保監督も、武笠も、3年生の奮起、またチームを引っ張る姿勢が出てくることを期待していた。

 この敗戦の悔しさをバネにトレーニングから全員が変わること。武笠は「少ない3年生がもっと頑張らないといけないんですけれども、(一人ひとりではなく、周囲を巻き込んで)一緒にやっていく仲間をどんどん増やして行ってチームにしていきたい。全員が声を出して引っ張っていくくらいの勢いで2年生も遠慮しないでやってきてもらいたいです」。プリンスリーグ関東2部では6位に後退したものの、首位との勝点差はまだ6。ここから白星を重ね、必ず1部昇格と選手権予選優勝に繋げる。 

(取材・文 吉田太郎)
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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