beacon

[MOM4425]米子北MF熊谷弾(1年)_「今日こそは結果を残してやろうと」。プレミア初ゴールが決勝点に

このエントリーをはてなブックマークに追加

米子北高の1年生MF熊谷弾がプレミア初ゴールとなる決勝点をマーク

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.16 高円宮杯プレミアリーグWEST第14節 米子北高 1-0 神村学園高 どらドラパーク米子球技場]

 スコアレスで迎えた後半41分、米子北高はロングスローのこぼれ球が相手に渡りかけたところを、エリア内左サイドでFW愛須隆聖(3年)が奪い返してセンタリング。ニアサイドには神村学園高の守備陣も含め、両チームの複数の選手がいた。

 後半14分から途中出場していたMF熊谷弾(1年)は、中央に走り込みながら「ボールが抜けてこい、と思っていた」という。そのとおりに選手の隙間を抜けて目の前にボールが来ると、ダイレクトで左足を一閃。「コースを狙う余裕はなかったので、とにかく強く打とうと思った」と振り返るシュートで先制点を決めると、応援団の近くまで駆け寄って喜びを爆発させた。

 少しずつ出場機会を増やしていた1年生のプレミア初ゴールは、チームを3連勝に導く貴重な決勝点に。「これまで試合に出ても結果を残せませんでしたが、今日こそは結果を残してやろうと思っていた」と語ったルーキーは、「思いが実ってよかった」と最高の笑顔を見せた。

 広島県出身で、小学生年代からシーガル広島でプレー。「戦う姿勢やガッツのあるプレーを見て、ここでプレーしたいと思った」との理由で米子北に進み、1年生チームではサイドバック、トップチームではボランチや、この日プレーしたサイドハーフなど、複数のポジションで経験を積んでいる。

 高校年代最高峰のプレミアリーグでも出場機会をつかみ、「これまでとはプレースピードが全く違いますが、早く判断すること、ボールをもらう前に周りを見てプレーすることなどで、判断力やプレースピードを上げることができている」と語る手応えをつかんでいる。中村真吾監督が「キックがうまく、一瞬のスピードがある。メンタル面では物おじしないし、ビビらない」と評する持ち味で、得点という結果も残した。

 この日の勝利で4位に浮上したプレミアリーグWESTだけでなく、14年連続19回目の出場を目指す高校選手権予選での貢献も見据える。これからも「1年生だからといって自分に甘えず、チームのためになるプレーをして、支えていきたい」との言葉を実行していくつもりだ。

(取材・文 石倉利英) 
石倉利英
Text by 石倉利英

TOP