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加速力、得点力に秀でた藤枝東の2年生FW湯山大輔。右サイドで特長発揮し、プリンス東海で8得点目

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後半2分、藤枝東高FW湯山大輔(2年=清水エスパルスジュニアユース出身)が右足でゴール

[9.23 高円宮杯プリンスリーグ東海第13節 藤枝明誠高 3-2 藤枝東高 藤枝総合]

 FW湯山大輔(2年=清水エスパルスジュニアユース出身)が、名門・藤枝東高(静岡)で欠かせない存在になってきている。この日は右SHとして先発。前半7分にコンビネーションで抜け出して先制点を演出すると、後半2分にはゴール前でのこぼれ球を押し込む形で追撃ゴールを決めた。

 プリンスリーグ東海での得点数は、FW植野悠斗(3年)の9に続き、チーム2位の8に。圧倒的な高さや速さを持つ訳では無いが、ともに年代別日本代表歴を持つ鷲巣延圭監督は「(どの試合も)アベレージが高いです」と信頼を寄せ、小林公平コーチも「GPSの数値、加速はいつもチーム1なんですよ」と説明する。

 これは予測力も必要とされる数値でJクラブも参照しているというもの。湯山は水準以上のスピードに加え、「常に逆サイドやボールない時はどうしようかなと考えているので、それが出ているのかなと思います」。この日は前節にミスが続いたというファーストタッチをウォーミングアップから意識。味方のサイドチェンジを収めてゴールへ向かうなど、スピードに乗ったプレーを連発していた。

「今日は普段よりも攻撃に係るシーンが多かったし、自分で結構やれているところが多かった」。ただし、得点シーン以外にもチャンスはあった。2点目を奪えなかったことは反省点。それでも、効果的に加速力を発揮するなど存在感を放った。

 元々はFWだが、現在はチーム事情もあってサイドでプレー。「サイドで色々なところで顔を出したり、フィニッシュのところで最後ゴール前にいたりというのは結構意識してやっています。今サイドやっているので、個人で打開する力とか、もうちょっとフィジカルの部分もつけたい」。得点力や起点になる動き、そして動き出しをより上のステージで通用する武器に進化させる。

 175cm、69kgのFWの一番の憧れは「シュートの質とか動き出しとか上手い」というFWハリー・ケイン(バイエルン)。清水ユースへの昇格ができず、文武両道の名門校で力を磨いてきた。その2年生FWが、秋冬に活躍を続けて今年度のうちにブレイクする。


(取材・文 吉田太郎)
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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