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3年前の悔しさを忘れずに最後までプレー。鹿島ユースFW大山幸路が先制点演出し、2発

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前半27分、鹿島アントラーズユースFW大山幸路(3年=鹿島アントラーズつくばジュニアユース出身)が頭でこの日1点目のゴール

[12.10 高円宮杯プレミアリーグプレーオフBブロック決勝戦 仙台ユース 0-7 鹿島ユース 広島広域公園 第一球技場]

 笑顔でラストゲームを終えた。鹿島アントラーズユースFW大山幸路(3年=鹿島アントラーズつくばジュニアユース出身)がプレミアリーグプレーオフ決勝でファーストプレーから特長を発揮。先制点を演出したほか、2ゴールを決め、守備でも快勝に貢献した。

 大山はキックオフ直後の先制点の起点となった。頭で右サイド前方のスペースへボールをそらすと、MF三沢大和(3年)が抜け出してシュート。このこぼれ球をFW馬目隼乃介(3年)が決めた。

「『そらしてくれれば味方がいる』って言ってくれてたんで。自分はそらすだけでした。あのファーストプレーで、相手との力関係というか、自分も勝てるっていう確信できたんで、すごい良かったなって思います」

 182cmの高さを発揮したFWは、その後前線からの守備で相手を苦しめた。味方と繋がることを意識しながら、GKにもプレッシャーをかけて相手のミスを誘発。「守備のところは今年一年、(柳澤敦)監督からも守備の力っていうのはすごい求められてたんで、その部分で貢献できたっていうのは、すごい自分の中でも良かったなって思います」。そのFWは得意のヘッドで2ゴールを決めた。

 前半27分、左CKをファーサイドで合わせて1点目。さらに後半17分には、左クロスに対してDF頭上から「気持ちもしっかり込められた思います」という一撃でネットを揺らした。

 ユースチームでの最終戦で快勝。3年前の悔しさを晴らした。大山は3年前の12月、鹿島アントラーズつくばジュニアユースの一員として全日本ユース(U-15)選手権決勝に臨み、鳥栖U-15に敗れて準優勝に終わっている。

 現在、鹿島ユースのチームメートであるMF小倉幸成(3年)とMF平山京吾(3年)や現市立船橋高主将のMF太田隼剛(3年)らとともに奮闘したが、延長戦で失点し、1-2。大山は「昨日、当時つくばジュニアユースの時の監督だった根本(裕一)監督から、『3年前思い出して、 あの悔しさを忘れずに最後までプレーしてくれ』っていう風にメッセージが来たんで、その思いを持ちながら、最後交代しちゃったんですけど、最後まで(思いを込めて)プレーできることができたんで良かったです」。自分の力を出し切り、勝ってユース生活を終えた。

 CBからコンバートされた背番号3のFWは、これからもFWやトップ下のポジションで成長していく意気込みだ。「結構、この1年間でFWの面白さっていうのが自分の中でまた芽生えてきたんで。CBというよりかは、FWやトップ下で自分のキープ力とヘディングと、そして、これからシュート力を身につけて、絶対的な選手になりたいなっていう風に思ってます。(今年は)あまり足でシュート決める機会が少なかったんで、そこはこれからの伸びしろだと思いますし、FWとしてこれからももっと成長していきたい」。次のステージでもFWとしてのプレーを希望。成長を続け、より多くのゴールを決める。

(取材・文 吉田太郎)

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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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