beacon

MF小倉幸成主将「本当に甘さなく、学年関係なく、言い合える仲」。鹿島ユースは声も快勝の要因に

このエントリーをはてなブックマークに追加

前半45+2分、鹿島アントラーズユースMF小倉幸成主将(3年=鹿島アントラーズつくばジュニアユース出身)が右クロスで4点目をアシスト

[12.10 高円宮杯プレミアリーグプレーオフBブロック決勝戦 仙台ユース 0-7 鹿島ユース 広島広域公園 第一球技場]

 7-0という快勝でプレミアリーグ昇格を決定。攻守両面で強さを見せつけた鹿島アントラーズユースだが、その声も印象的だった。

 前半終了間際の4点目のシーンでは、MF小倉幸成主将(3年=鹿島アントラーズつくばジュニアユース出身)が右サイドでスプリントしながら大声でボールを要求。そしてパスを受けると、同じく強くボールを要求したFW馬目隼乃介(3年)へクロスを通し、4-0とした。

 攻撃面だけでなく、守備面でも互い声を欠かさずに連係し、厳しい指摘の声も。小倉は「日頃の練習から、自分自身、みんなで、本当に、試合を想定しながらやろうっていう形で、本当に甘さなく、学年関係なく、言い合える仲だと思いますし、そういうところで、チーム力だったりが出たと思います」と頷く。主将はその鹿島ユースを声とプレーで引っ張った。

 自分が未熟だと感じた時もある。だが、チーム状態が悪いときにどのような姿を見せられるかを意識してきた。そして、プリンスリーグでも、このプレーオフでも、強いリーダーとして声でも存在感を発揮。「まだまだ全然ダメ」と首を振るが、「精神面的なところは、自分的にも成長できたかなと感じています」と微笑んだ。

 プレー面でも球際で率先して体を張り、的確なカバーリング。スペースへの配球など攻守で違いを示していた。だが、小倉は「ミスがちょっと多い」と自己分析。そして、「もっとミスも少なく、かつ、危険なパスとか、そういうところに出せる選手だったり、そういう危険な選手とかが本当に上に行けると思ってるので、そういうところを伸ばしていきたいなと思います」と誓っていた。

 U-17日本代表候補のCB大川佑梧(1年)は今年の3年生について、「もっと一緒にサッカーしたかったですし、最初全然上手くいかない時でも優しく声かけてくれたり、時には厳しく教えてくれたり、今日、試合前から、最後になるっていうこともあったんで寂しかった。一緒にサッカーできる時間楽しもうと思って試合をしました」と振り返る。ピッチに立っていた下級生たちが3年生から学んだものを新チームに共有。来年、ライバルたちを上回るための力にする。
 
(取材・文 吉田太郎)


●高円宮杯プレミアリーグ2023特集
吉田太郎
Text by 吉田太郎

TOP