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[MOM4570]東福岡FW山口倫生(1年)_前日から成長し、エースの結果と行動。日本代表の先輩の日常、取り組みも刺激に

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後半17分、東福岡高FW山口倫生(1年=アビスパ福岡U-15出身)が決勝ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.18 MIZUNO CHAMPIONSHIP U-16 3位決定戦 東福岡高 1-0 尚志高 時之栖うさぎ島G]

 前日から一つ成長。エースとしての結果、行動で勝利に貢献した。東福岡高は後半17分、MF井野悠世が獲得したPKをFW山口倫生(1年=アビスパ福岡U-15出身)が右足で狙う。このシュートはGKに阻まれたが、こぼれ球を「仲間が繋いで取ってくれたんで、絶対気持ちで決めなきゃいけないと思って。1本目外したんですけど、しっかり気持ちで押し込みました」と自らゴールへ押し込んだ。

 今大会4ゴール目を決めた山口はこの後、積極的に声を発してチームを鼓舞。前日の準決勝(鹿島学園高に2-3で逆転負け)では後半にチーム2点目のゴールを決めたものの、その後自分のクリアミスから追撃ゴールを許し、そこで流れを変えるプレーや行動をすることができなかった。

 だが、この日は重圧のかかるPKからゴールを決め、背中でチームを牽引。「決めて、声も最後まで出したんで、そこは昨日より成長できたかなと思っています。ベンチとか、福岡にいるチームメイトのために、やっぱり全力で最後まで戦わなきゃいけなかったんで。そこは意識していました」。自身が求めるエース像に近い80分間で東福岡を勝利へ導いた。

 山口は今年、球蹴男児U-16リーグで18得点を挙げ、MVP。1年生ながらAチームのプレミアリーグWESTメンバーに登録され、初先発した広島ユース戦でいきなり先制ゴールを決めた。推進力やスピード、得点力に注目のストライカーだ。成長のために東福岡の先輩FWたちのプレーをチェック。また、FWアーリング・ハーランド(マンチェスター・シティ)やFWキリアン・ムバッペ(パリ・サンジェルマン)を「お手本にもなるし、目標にしなきゃいけない」と自分の目指す姿と捉えている。

 そのFWは日本代表の先輩から刺激を受けているという。「(コーチ陣は日本代表の)毎熊(晟矢、C大阪)さんとか長友(佑都、FC東京)さんは『オマエらと全然違ってこうだったぞ』みたいなことを良くおっしゃってくれるんで、日常やサッカーの取り組み方とかだったり、そういうのが勉強になるし、代表で活躍しているのを見て、毎熊選手がやってるから、自分もやらなきゃと刺激になっています」。先輩たちのように、代表に入るだけでなく、代表で活躍する選手になることを目指している。

「やっぱり日本代表に入って、入ることがゴールにならず、入ってそこで活躍できるように。自分のチームでまずしっかり結果を出して、成長していきたいと思います」。チームとしての目標は選手権日本一だ。

「去年、今年と、県大会で飯塚に負けて全国に出れないんで、まず日本一を獲るためには絶対県大会は圧倒しなきゃいけない。県大会で勝つことを目標にせず、絶対日本一になることを曲げずに、それに向けて日々ちゃんと全員で、部員1人1人が生活面からちゃんと日本一に向かって、日本一になってもみんなが納得するようなチームになっていきたいです」。まずはヒガシのAチームのエースへ。山口は貪欲に高い目標を実現するための日々を過ごす。

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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