beacon

狙うのはU-17日本高校選抜のエースの座。市立船橋FW久保原心優が鮮烈同点弾

このエントリーをはてなブックマークに追加

U-17日本高校選抜候補FW久保原心優(市立船橋高2年=A.CアスミJrユースFC出身)が前線でボールを引き出す

[1.23 練習試合 日本高校選抜候補 4-2 U-17日本高校選抜候補]

 市船の次期エースが、年上中心の日本高校選抜候補から同点ゴールを決めた。1-2の3本目14分、U-17日本高校選抜候補FW久保原心優(市立船橋高2年=A.CアスミJrユースFC出身)は右中間でMF宮地陸翔(京都橘高2年)のラストパスを受けると、そのまま縦に持ち込んで右足を一閃。DFのタックルよりも一瞬速く放った一撃は、逆サイドのゴールネットに突き刺さった。

 今冬の選手権準決勝に続き、青森山田高のGK鈴木将永(3年)から貴重な同点ゴール。ここまでチームから求められているプレーと自分の得意とする動きをうまく整理できず、悩みながらのプレーが続いていたという。それでも、実力を示すゴール。「あそこでいいパス来て、しっかり決められて、逆にちょっと吹っ切れたようなシュートでした」と微笑んだ。

 久保原は選手権で得点ランキング3位タイの3ゴールを挙げた注目ストライカー。今回のU-17日本高校選抜選考合宿には目標を持って参戦していた。「個人的にはエースを狙っていくくらいの、10番狙っていくくらいの気持ちで来てたんですけど、ちょっと上手くいってないですね。でも、ちゃんと結果出せてるんで、ちょっとそれは(評価に)繋がって欲しいかなっていうのは思ってます」。決して納得の行くパフォーマンスではなかったようだが、エース格として結果を残した。

 21日の日本体育大戦は頭でゴールを破り、22日の東京国際大戦はチーム唯一のゴールをアシストした。この日は前線に張って起点となる動き。そして、再び結果を残し、一つ自信を掴む形で選考合宿を終えた。

 今回の活動では、来季のライバルたちとともにプレー。精神面含めてチームの欠かせない存在となっていたDF小沼蒼珠(青森山田高2年)や攻守に活躍したMF嶋本悠大(大津高2年)から刺激を受け、MF大谷湊斗(昌平高2年)には「取られないというところでは凄い。本当に衝撃を受けました」という。彼らに負けないように努力し、今冬届かなかった日本一を目指す。

「(市立船橋で)去年出てたのが自分と(GKギマラエス・)ニコラスくらいしかいないんで。 去年に比べて試合経験がみんな少ないんで、自分とかニコラスがその強度とか基準とかを伝えていかないといけない。しっかり伝えて、今年を超えるチームにしていかないと日本一は取れないんで、難しいことですけど、しっかり(開幕までの)この短い期間で 手を抜かずにやっていきたいです」。久保原は清水へ進んだエースFW郡司璃来(3年、選手権得点王)の後継者。チームメートとともに成長を続け、世代を代表するようなFWになる。

3本目14分、右足シュートで同点ゴールを決めた

(取材・文 吉田太郎)


●第102回全国高校サッカー選手権特集
吉田太郎
Text by 吉田太郎

TOP