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[MOM4296]流通経済大柏DF塩川桜道(3年)_大型CBが中盤で抜群の高さ発揮。「プレミアでも一番強い」競り合う力をより上のレベルへ

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流通経済大柏高のDF塩川桜道(3年=浦和レッズジュニアユース出身)は中盤で出場。抜群の高さを攻守で発揮し、1ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.21 高円宮杯プレミアリーグEAST第7節 流通経済大柏高 5-0 旭川実高 流通経済大柏高G]

 U-17日本高校選抜の大型CBはこの日、コンディション面を考慮されて中盤起用。守備時にはボランチの位置で抜群の高さを発揮し、攻撃時には高いポジション取りで崩しに係わった。そして、頭で1得点。流通経済大柏高(千葉)の榎本雅大監督や伊佐孝徳GKコーチは、MF塩川桜道(3年=浦和レッズジュニアユース出身)のパフォーマンスを特に高く評価していた。

 1月のニューバランスカップ(通称・裏選手権)ではアンカーの位置で躍動し、優勝に貢献。その後、U-17日本高校選抜やチームではCBを務めてきた。本人は「自分的にはどっちもできれば良いかなと。後ろだったら絶対に守るし、前なら点取るしという気持ちでやっています。キックがまだ得意じゃないのでもっと練習したらボランチでも。今はCBの方が自信はある」というが、中盤でのポテンシャルも大きい。

 榎本監督は「僕はボランチの方が良いと思う。きょうの最後みたいに、前に係われるから」と持論を唱える。質、運動量はまだまだだが、高さに加えて両足ともに蹴れる特長の持ち主。この日は持ちすぎることなくシンプルに味方を使ってチャンスに絡んでいた。そして、数的優位を得て迎えた後半26分には、流れの中から左SB渡邊和之(2年)のクロスをヘディングシュート。武器を発揮し、ゴールに結びつけた。

 本人には、良いボールが自分に入ってくれば得点できる自信がある。「前半からずっと要求していたんですけれども、来なくて。点取りたかったです」。守りを固める相手をこじ開ける強さ、高さは魅力。それだけに中盤での起用が続けば、得点数は現在の2からさらに多くなりそうだ。

 塩川には、競り合いが「プレミアでも一番強いと自信がある」という自負がある。前節の首位・青森山田高戦でも「あまり負けなかったので自信があります、ヘディングには」。毎試合のように競り合いで対戦相手を上回り、リーグ最少失点に貢献。Jクラブも関心を寄せる存在だが、本人は「本当に勝負できる時にプロになりたい」とこだわりを口にする。

「(プロも)考えてなくはないですけれども、自分は大学で体を鍛えてからとずっと思っています。自分ではまだだし、技術的な面ももっと成長させたい。自分が納得するまではプロはあんまり……」

 抜群の強さを見せる競り合いも本人は「今のままで良いとはまだ思っていなくて……」とコメント。自分の歩幅、跳躍のタイミングをもっと研究して「もう一段階強くなりたい」「得点力ももっと高めたい」と考えている。自信を持つだけでなく、絶対的なモノ、U-18年代の相手は圧倒するようなモノにすることが必要。納得の行くレベルまで引き上げ、試合で活躍を続ける。

「ここからまた次の試合も自分が中心となって勝って、インターハイもしっかりと勝ってチームの中心となって頑張っていきたい」。昨年は全国大会の出場を逃しているだけに、今年は全国出場がマスト。CBでも、ボランチでもチームを中心選手として引っ張り、全国優勝を果たす。 

(取材・文 吉田太郎)
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