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[MOM4438]流通経済大柏DF奈須琉世(2年)_Cチームから台頭。「伸び盛り」の2年生左SBが決勝点

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後半20分、流通経済大柏高左SB奈須琉世(2年=柏レイソルA.A.TOR'82出身)が右足で決勝ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.30 高円宮杯プレミアリーグEAST第16節 昌平高 1-3 流通経済大柏高 昌平高G]

 伸び盛りの2年生DFが決勝点を叩き出した。1-0の後半20分、「対人には結構自分は自信がある」という流通経済大柏高左SB奈須琉世(2年=柏レイソルA.A.TOR'82出身)が、左サイドでインターセプト。前方のMF柚木創(2年)へボールを預け、PAへ飛び出す。

「『自分が走っていったら1対1になるな』と自分からアクション起こして、柚木が上手く前へ入れてくれた」。抜け出した背番号35は、GKの動きをよく見て、右足アウトでニアへシュート。これが決まり、奈須にとってプレミアリーグ初ゴールとなった。

 奈須はボランチとして流経大柏へ進学。FWやCB、左右のSBを経験してきた。4か月前まで主戦場はCチームの千葉県1部リーグ。だが、身体能力が高く、「伸び盛りですから」(榎本雅大監督)というDFはBチームのプリンスリーグ関東2部3試合で守備力の高さなど可能性を示し、トップチームへ駆け上がった。

 プレミアリーグでの出場は5試合目。前節から左SBを務める。この日は前方にいるドリブラー、MF堀川由幹(2年)のスペースを消さないように意識しながら、ここぞの場面でオーバーラップ。そして、「正直、きょう来るかなというのが自分の中で何となくあった」という初ゴールを決めた。

 また、守備面では立ち上がりこそ相手のサイド攻撃に決定機を作られたものの、DFラインを乱さず、対人守備の強さや、自信を持つ空中戦での対応力も発揮。残り9分で足を攣らせたことをチームからイジられていたが、それでも勝利に大きく貢献した。

「目指している選手とかは伊藤敦樹選手とか前に出て点も取れるし、(自分は)SBを今やっていますけれども、ボランチであそこまで出ていったりは本当に凄いなと思うし、ミドルシュートも持っているので」。系列の流通経済大出身で、ブレイク中の日本代表MF伊藤敦樹(浦和)は目標のプレーヤーだ。
 
 万能型のDFは成長を続けて目標とする姿へ。今シーズン終盤戦へ向けては、「(現在の流経大柏は)2年が多くて、自分たちが3年生の足を引っ張ることもある。自信、責任感を持ってやっていきたいなと思っています。(順位は暫定6位で)良いところにはまだいないので、この後選手権もありますし、しっかりと勝って、改善点と成果も出たので、成果はしっかり伸ばしつつ、課題はチームで改善していけたらいい」。責任感を持って戦い、勝利に貢献し続ける。

(取材・文 吉田太郎)
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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