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「コロナ感染率が高い東京に来たが?」現地メディアの問いにサウジ監督は…

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サウジアラビア代表のエルベ・ルナール監督

 サウジアラビア代表のエルベ・ルナール監督が31日、カタールW杯アジア最終予選・日本代表戦の前日オンライン会見に出席した。勝てばW杯本大会出場が決定する大一番。かつては日本代表指揮官の候補として名前が挙がり、ロシアW杯でモロッコを率いた際に“イケメン監督”として注目を浴びた53歳の指揮官は「明日はビッグゲームだ」と力強く意気込んだ。

 今回の活動ではW杯最終予選を通じてトップ下を担い、無敗の快進撃を牽引してきたMFサルマン・アラファラジが負傷のため不在。現地メディアからの質問でも大黒柱の欠場を心配する声が上がった。

 それでも指揮官は「アジア最高の選手のうちの一人であり、アルファラジを欠いて戦うのは難しい」と認めつつも、「ただ、われわれはなんとかしないといけない。W杯で戦うということは誰が欠けても強くあらねばならないということだ」と断言。「良い結果を続けることが大事」と前向きに語った。

 日本戦では勝てばW杯出場が決まる一方、引き分けでも日本の勝ち点獲得を阻むことができるため、W杯本大会には大きく近づく。そこでの戦い方を問われた指揮官は「重要なのはW杯に確実に行ける上位2位までに入ること。まだ3試合が残っており、いまはグループのトップという非常に大事な位置にいる。トップを維持することが重要だ」と予選全体を見据えた駆け引きも示唆した。

 また中東メディアの東京駐在記者からは「コロナ感染率が高い東京に来ているが?」という質問も飛んだ。これに対して指揮官は「幸運にもチームには何の影響も出ていない。感染予防は非常に厳しく守っている。またコロナの問題は世界中のことで、東京に限ったことではない。そこで大事な試合ができることは非常に幸運なことだ。東京ではこれまで良い印象をたくさん受けてきた。今回は何も見られずに残念。もっと状況が改善したらまた戻ってきたい」と笑顔で返答。質疑応答の最後には「ありがとう、諸君」と日本語で語りかけ、会見場を去った。

(取材・文 竹内達也)
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