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森保J、チュニジアにリベンジ果たし6連勝!! 古橋&伊東弾に被シュート1で完封

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FW古橋亨梧が先制ゴール


[10.17 キリンチャレンジ杯 日本 2-0 チュニジア ノエスタ]

 日本代表は17日、キリンチャレンジカップでチュニジア代表と対戦し、2-0で勝利した。前半終了間際にFW古橋亨梧が先制ゴールを奪うと、後半にもMF伊東純也が追加点。守備ではDF冨安健洋を中心とした守備陣が被シュート1本の対応を見せ、チュニジアにリベンジを果たすとともに、6月シリーズ以降の国際親善試合で6連勝となった。

 昨年6月のキリンカップ決勝で0-3の大敗を喫したチュニジアとの再戦。日本は4-2-3-1のシステムを採用し、13日のカナダ戦(○4-1)からDF中山雄太、DF冨安健洋、MF遠藤航、MF伊東純也の4人を継続起用した。

 GKは鈴木彩艶が昨年夏のEAFF E-1選手権・香港戦以来の出場で、フルメンバーではこれが初出場。4バックは左から中山、冨安、DF板倉滉、DF菅原由勢が並ぶ。ダブルボランチは遠藤とMF守田英正で、2列目は左からMF旗手怜央、MF久保建英、伊東。1トップには元神戸のFW古橋亨梧が凱旋出場となった。[スタメン&布陣]

 試合は立ち上がりから日本が鋭いプレッシングと落ち着きのあるビルドアップを見せ、主導権を握った。前半7分、板倉のパスを受けた菅原が単独突破でチャンスに結びつけると、同11分には古橋が鋭いプレスバックからファウルを受け、ゴール左斜め前の良い位置でFKを獲得。キッカーの久保は壁下を狙ってGKに阻まれたが、良い形で時間を進めていった。

 日本は前半23分、右サイドでパスを受けた伊東がうまく相手をかわし、右ハーフスペースを抜けた久保に渡すと、カットインシュートは相手に当たってゴール前へ。これに旗手が反応するも、ダイレクトシュートは大きく枠を外れた。

 前半25分には攻守の切り替えからビッグチャンス。日本は守田が左サイドで振り切られたが、クロスは冨安が阻むと、セカンドボールを古橋が回収。旗手が矢のようなサイドチェンジで右に通し、伊東が抜け出した。だが、相手の対応も冷静。折り返しから菅原が果敢に狙ったが、シュートは相手DFにブロックされた。

 前半33分、日本はテンポの良いパスワークから遠藤が右サイドに縦パスを送り、これに伊東と古橋が反応。飛び出してきたGKより先に触った伊東が折り返すも、古橋はシュートを打ち切れず。同34分、久保が相手を背負って前を向き、スルーパスに旗手が抜け出したが、これも相手DFにカバーされ、なかなか相手の守備ブロックを破れない時間が続く。

 それでも前半43分、日本がようやく試合を動かした。遠藤を起点に中央でパスをつなぎ、守田が足裏フェイントで相手をかわすと、鋭いパスに久保が反応。相手のプレスバックを受けたが、こぼれ球を旗手がつなぐと、相手に当たったボールがゴール前へ。これに抜け出した古橋が冷静に右足でねじ込み、6月15日のエルサルバドル戦(○6-0)以来のA代表通算4ゴール目が先制点となった。

 後半開始時、日本は古橋に代わってFW上田綺世を投入。投入直後から空中戦や鋭い動き出しで違いを見せる。同7分、菅原の鋭いパスカットから守田がつなぎ、旗手が左足でミドルシュートを放つも、これはゴール左外。日本はその後、やや後ろ向きの対応を迫られたが、同10分にはFKを鈴木がパンチングで処理するなど、危険なシーンは作らせない。

 日本は後半16分、右サイドでうまくボールを引き出した久保がカットインからシュートを狙うも、立ち上がりから再三対人戦で良さを見せていたDFウサマ・ハダディに止められる。同17分には久保のスルーパスに上田が抜け出し、左に流れてクロスを送ると、これを受けた菅原が右足を振り抜いたが、惜しくも左に外れた。

 日本は後半18分に選手交代。中山と旗手に代わってDF町田浩樹とFW浅野拓磨を投入し、町田は左サイドバック、浅野は左サイドハーフで起用された。同20分、菅原のロングフィードに浅野が抜け出すが、惜しくも通らない。同23分、左からのパスを受けた久保がペナルティエリア左の得意なコースから股抜きシュートを放つも、これも枠を捉えられなかった。

 それでも後半24分、日本は浅野のフリックから久保が左サイドを抜け出すと、深い位置までえぐってマイナス方向へのパスを配球。大外から飛び込んだ伊東が右足ワンタッチで決め、リードを2点に広げた。伊東はA代表通算13ゴール目。第2次森保ジャパンでは4ゴール目で、FW中村敬斗と並んでトップタイとなった。

 なおも攻める日本は後半26分、伊東が敵陣右サイドでFKを獲得すると、キッカーは再び久保。左足で狙ったが、壁に当たって阻まれる。同27分には板倉と伊東に代わってDF谷口彰悟とMF南野拓実を投入。南野はトップ下に入り、久保が右サイドハーフに回った。同28分、南野のパスを受けた上田が左足で強引にシュートを狙うも、左ポストをかすめた。

 日本は後半38分、久保に代わってDF橋岡大樹を投入し、右サイドバックで起用。菅原が1列前に上がり、右サイドハーフでのテストとなった。同39分、南野がタメを作って菅原がゴール前に飛び込むも、シュートは左枠外。終了間際にはバックパスの乱れやクロス対応でピンチも招き、この試合で初のシュートを放たれたが、左ポストに当たってタイムアップ。森保ジャパンが11月開幕の北中米W杯アジア予選、来年1〜2月のアジア杯前最後の親善試合を制した。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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