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森保J、強敵ペルーに4発ゴールラッシュで2連勝!! 6月シリーズで攻撃爆発10ゴール

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MF三笘薫(ブライトン)が追加点


[6.20 キリンチャレンジ杯 日本 4-1 ペルー パナスタ]

 日本代表は20日、パナソニックスタジアム吹田で行われたキリンチャレンジカップでペルー代表と対戦した。FIFAランキング21位と同格(日本は20位)の相手に対し、DF伊藤洋輝のA代表初ゴールとなるミドルシュートで先制点を奪うと、その後もMF三笘薫、MF伊東純也、FW前田大然の攻撃陣がゴールラッシュを披露。最後は空中戦で競り負け失点したが、4-1の大差で勝利し、6月シリーズ合計10ゴールでの2連勝を果たした。

 日本は15日のエルサルバドル戦(○6-0)に続いて4-1-4-1のシステムを採用。三笘、MF旗手怜央、DF菅原由勢、DF板倉滉、DF谷口彰悟の5人が2試合連続の先発出場を果たした。GKは中村航輔が3年半ぶりのA代表出場となり、4バックは右から菅原、板倉、谷口、伊藤。中盤は新チームキャプテンのMF遠藤航がアンカー、MF鎌田大地と旗手がインサイドハーフを務めた。前線は右に伊東、左に三笘、中央にFW古橋亨梧が入った。[スタメン&布陣]

 試合は立ち上がりから強度の高いバトルが随所に見られる熱い展開。日本は前半4分、旗手の素晴らしいパスカットから伊東が抜け出すも、相手にスピードで対応され、直後にはカウンターからMFクリスティアン・クエバに裏に抜け出されたが、菅原がしっかり戻ってカバーした。

 前半11分には最初のチャンス。鎌田の左サイド展開から三笘がドリブルで相手をはがし、バックパスから伊藤がゴール前にクロスを送るが、伊東には惜しくも合わない。直後には左サイドの背後でカウンターを狙われたが、伊藤がスピードを活かして戻り切り、最後は谷口と菅原のシュートブロックで難を逃れた。

 さらに前半13分、日本は菅原が内側に入ってボールを前進させ、伊東の右サイド突破を促すと、鋭いクロスボールに古橋が頭で合わせたが、わずかに左へ外れる。同15分には右サイド起点の攻撃から鎌田がドリブルで仕掛けるも相手に阻まれ、即時奪回からの二次攻撃は菅原のクロスが不発に終わり、チャンスは続くもののゴールが奪えない。

 その後は日本がやや押し込まれる展開が続いたが、前半21分にもビッグチャンス。中盤左で旗手が見事なターンを見せ、相手のプレッシャーをかわすと、鎌田も巧みに収めて左サイドに展開し、自慢のドリブルを見せた三笘がペナルティエリア左からグラウンダークロスを送り込む。これに反応したのは菅原。だが、右足シュートは相手DFに当たって枠を逸れた。

 それでも前半22分、日本が先制に成功した。右サイドの伊東が深く押し込み、中盤で高い位置を取っていた遠藤に渡すと、遠藤は縦パスの選択肢も見せながら左にパス。これを受けた伊藤がペナルティエリア外から左足を振り抜き、強烈なシュートをニアポスト脇に突き刺した。伊藤はこれがA代表10試合目で初ゴールとなった。

 なおも攻める日本は前半29分に伊東からのクロス、同31分に三笘からのクロスがゴール前を襲うも、いずれも古橋には惜しくも合わず。同32分にはFWジャンルカ・ラパドゥラのロングキックからカウンターを仕掛けられ、FWパオロ・ゲレーロのスルーパスにラパドゥラに決定的なシュートを放たれたが、わずかに左に外れて命拾いとなった。

 すると前半36分、日本が素晴らしい崩しから追加点を奪う。右サイドで伊東と菅原が絡んで相手のプレスを打開すると、中央で鎌田が経由し、ボールは左サイドへ。これを受けた三笘が鋭いドリブル突破から右足を振り抜き、シュートは相手に当たりながらもゴールマウスに転がり込んだ。三笘は3月シリーズのコロンビア戦以来の得点でこれがA代表7点目となった。

 前半41分、日本は伊東のボールロストから右サイドを攻め込まれゲレーロのスルーパスに反応したラパドゥラにループシュートを決められたが、これはオフサイドの判定。ヒヤリとする場面ではあったものの、板倉と谷口も安定したラインコントロールを見せ、良い形でハーフタイムを迎えた。

 日本は後半開始時、エルサルバドル戦でもフル出場していた旗手を下げてMF守田英正を投入。守田はインサイドハーフに入った。その後はやや押し込まれる展開が続いたものの、谷口が局面で防ぎ、立ち上がりの危険な時間帯を無失点で切り抜けた。

 後半7分には菅原のスルーパスに伊東が抜け出し、守田、鎌田とつないで良い形に結びつけたが、シュートは打ち切れない。同16分、古橋と菅原に代わって前田とMF相馬勇紀を投入。前田はカタールW杯で主力を担った1トップ、相馬はエルサルバドル戦に続いて右SBに入った。

 すると後半17分、日本が追加点を奪った。遠藤からの鋭い縦パスに前田がうまく潰れて鎌田が拾い、左サイドに展開すると、ドリブルで仕掛けた三笘の股抜きラストパスに伊東が反応。ゴール前でうまく相手GKをかわし、冷静に左足でネットを揺らした。伊東は昨年2月のW杯最終予選サウジアラビア戦以来の得点。A代表通算10ゴール目となった。

 日本は直後、ペルーのカウンター攻撃に晒され、相馬と伊藤が次々に後れを取ったが、クロス攻撃を遠藤がクリア。さらに相手のミドルシュートにも遠藤が詰め、最後は一人で防いで見せた。

 後半26分、日本は鎌田と伊東に代わってMF久保建英とMF堂安律を投入。ここまで流動的だったシステムをはっきりと4-2-3-1に変更し、久保がトップ下、堂安が右サイドハーフに入った。日本は直後、MFジョシマル・ジョトゥンの強烈なロングシュートが枠内を襲ったが、中村がスーパーセーブで阻んだ。

 なおも止まらない日本は後半30分、相手のバックパスの乱れを見逃さなかった前田がフリーで抜け出し、冷静に右足で決め切って4点目。前田はカタールW杯のクロアチア戦以来の得点でA代表通算3ゴール目となった。

 後半36分、日本は遠藤に代わってDF瀬古歩夢を投入。今回のシリーズではGKで出番のなかったシュミット・ダニエルと、負傷で別メニューのMF川崎颯太を除いた全員がピッチに立った。瀬古はCBが本職だが、ボランチでの起用となった。

 ところが後半38分、日本は空中戦で押し込まれると、谷口のクリアが中途半端になったところからMFクリストフェル・ゴンサレスのゴールで失点。瀬古と相馬がセカンドボールに詰めきれず、本職ではない起用の選手に課題が残る形となった。

 最後まで攻め込む日本は後半45分、中盤でドリブル突破を見せた久保が上半身の駆け引きで相手を揺らし、強烈な左足シュート。だが、これは惜しくも枠を外れる。試合はそのままタイムアップ。森保ジャパンが6月シリーズを2連勝で終えた。

(取材・文 竹内達也)

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